【消滅時効とは】

+司法書士の法律相談室@京都ある男性のお話です。

「今から15年前に、アナタにお金を貸していたが、残金がまだ支払われていない、すぐに返せ」と突然言われたそうです。

確かに借りた記憶があるが、その借金はすぐに返した記憶があり、ここ10年以上はその支払いの請求等、一切されたことがありません。

こういう場合、この男性はお金を返さないといけないのでしょうか?

民法では、「時効制度」を設けています。時効には「取得時効」と「消滅時効」とがあります。

消費者が一定期間権利を行使しないでいると、権利は時効により消滅して請求できなくなります。

逆に、事業者の消費者に対する請求権も同様で、権利行使をしないままの状態で一定期間が経過すれば権利を行使することはできなくなります。

たとえば、消費者金融などの貸金請求権、クレジットの立替金請求権などは、相手の事業者が株式会社の場合には、支払うべき時に消費者が支払わなくなったときから5年を経過すると消滅時効が完成して、権利行使は認められなくなります。

この間、再三の請求をしても時効の中断は認められず、消滅時効は進んでゆきます。

時効を完成させないためには、ただ相手に請求する行為をするだけではダメで、法的な権利行使手続つまり訴訟を提起して判決を得る必要があります(民法147条~157条。)

消滅時効を中断させる為のもっとも効果的な方法は、相手に債務を認めさせるか、訴訟を提起して判決を得る方法です(なお、判決の場合も、判決を得てから何もしないでいると判決の時から10年間で消滅時効が完成します)。

債務を認めさせる方法とは、支払うべき金額の一部でもよいから支払わせるか、債務を認めるという確認を本人にさせるというものです。

消費者金融業者などが、古い貸金を請求するときに「1000円でも500円でも支払ってもらえばよい。後の支払方法は相談に乗るから」というのは、親切から言っているのではなく、消費者に債務を承認させて消滅時効を中断させるためでもあるです。

ですから、記憶が無い請求等がきたら、その場で返事をせずに是非専門家へご相談ください。


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