【賃貸住宅の解約と敷金の返還】

+司法書士の法律相談室あるご夫婦のお話です。

6年間、夫婦で入居されておられた賃貸マンションを退去したところ、管理会社から請求書が送られてきたそうです。

家賃9万円で敷金を3カ月分計27万円支払っておられましたが、ハウスクリーニング代、畳の表替え、壁のクロス・障子の張替等、約30万円かかるとして、差額分3万円の請求書が同封されていました。

契約書には、借主が全部リフォームして原状回復して返す旨の条項がありますが、煙草も吸わず、特に何かを壊したり、汚したりといったこともありません。

このような場合、まず賃貸契約書の内容を確認します。

その内容で具体的に借主であるアナタの負担が明記されている場合は、一定の負担が必要になる場合もありますが、過剰な負担を強いる条項は消費者契約法(10条)により無効となると考えられます。

また、具体的な清算については、通常使用の範囲内であるのであれば、敷金が全く戻らないというのは、消費者に不当な負担を強いるものと考えられます。

最近、上記のような賃貸住宅の退去時の原状回復についての金銭トラブルが非常に多くなり後を絶ちません。

借家契約における家の修繕は、民法606条により貸主の義務とされています。

民法の規定と異なる条項が契約書にあっても、通常使用である範囲内ならば、修理費用等の要求に応じる必要はないでしょう。

近年のトラブル多発の状況を受けて、国土交通省と不動産適正取引推進機構では、ガイドラインを作成しており、これを参考に、粘り強い交渉をすることです。

また、退去時に写真をとっておくと客観的な状態がわかり、トラブルの際、効果的な証拠となります。

例えば、通常使用をしていて経年変化で汚れたり、古びたりしたものについても借主がリフォーム費用等を全部負担する条項の場合は、家主が事業者である場合、消費者の権利を一方的に制限する条項として、消費者契約法10条の対象となる不当条項に該当すると思われます。

業者の対応が悪い場合などは、少額訴訟制度の利用もあります。

一度専門家にご相談くださいね。


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